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2005年01月05日
NECESSARY BUT NOT SUFFICIENT
必要だが十分ではない ― ERPシステムそれ自身は
E. GoldrattのERPシステムを題材にした小説が手元にある。(邦題は「チェンジ・ザ・ルール」。オリジナルのタイトル以上に、その小説の趣旨を物語っている!) 前回の記事で述べた様に、ERPシステムとは、単なるパッケージソフトで、導入した途端に企業はそのメリットを体感するものなのだ、というのは理想論であり暴論である。この小説は、新しいシステム(テクノロジー)を導入する本来の目的とは何かを、真正面から捉える。当然の様に膨大なIT投資をする企業は、きちんとその投資対効果があったのかを検証してみるべきだ。
システムを導入するだけではだめだ。既存のプロセスを新しいシステムで置き換えたところで、導入費が嵩むだけで何も変わらない。ERPシステムが真価を発揮するのは、全社的に統合されたシステムを利用して、今までの冗長な業務プロセスを、全体最適化されたプロセスへと変革するという場面においてだ(ビジネス・プロセス・エンジニアリング)。そう、従来のルールを変えるのだ!―「チェンジ・ザ・ルール!」
そして、ERPシステム導入の失敗における大きな要因は、テクノロジーではないと言われている。いわゆる人間の問題(People Issues)なのである。最適化されたプロセス群の中では、不必要な業務、不必要な部門、そして不必要な人材が顕在化してしまう。今まで慣れ親しんだ業務プロセスを一から変えろと言われて、素直に喜べる人がどれだけいるだろうか。単なるITシステムの導入だと思っていると、それは必ず失敗するだろう。その本来の目的―“飛躍的な利益の向上、そして企業の生き残り“―において。そして無視できない人間の「変化への抵抗(resistance to change)」を、一体誰がサポートするというのか(チェンジ・マネージメント)。
ERPシステムを語るとき、技術以外の側面にこそ、その成功の鍵があるのかもしれない。
Posted by akemi at 2005年01月05日 19:04
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