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2005年05月05日

一件落着

やっと子供たちの学校が決まったのだ。子供にとって一番いい教育環境とは何かということを考えて考えて、先週末は頭が爆発しそうだった。ダンナは既に1週間の出張に出かけてしまった。

私の判断を鈍らせてしまったものは、実は某インターナショナルスクールに払った、Application Fee なのである。よくよく見学もせずにオーストラリアから問い合わせて、早々にアプリケーションも出し、そしてお金も払った。現在のところ空きはないけれども、私たちは香港に居る人ではなく、これから来る人なので、プライオリティはトップ、そして4人アプライする方が入りやすい、おまけにオーストラリアの学校から推薦状も送ってある。問題は空きがないことだけ。だから空きさえあれば入れるのだと誰もが思うだろう。そう、私たちもそう思っていた。そしてその空きは、簡単にはやってこなかった。お金を払っていなかったら、早々に手を打ったかもしれない。だが、オーストラリアで公立学校に行っていた私達から見れば、4人分のアプリケーションフィーは、とんでもない大金に思えた。もともと学校なんか行かなくても自宅学習でもいいやと思っている私だったので、待つことは何でもないことだった、と思っていた。

なかなか学校からお呼びがかからないタツミが業を煮やして聞いてきた。ボクはまだ学校に入れないの? 彼はとにかくお友達と遊ばないと死んでしまう様な子なのである。学校に行きたくって仕方がない。自宅学習でもいいや、と思っていた私は、彼の涙に負けてしまった。彼が不憫でならなかった。親としては、ここで決断をしなければならない。

そこから色々な学校に問い合わせをした。電話もかけたしメールも書いた。直接乗り込んだりもした。すぐに入れそうなところも、全く無理なところもあった。とりあえずハッキーだけは近所のモンテッソーリ幼稚園に行くことが決まったのだが、そんな時、アプリケーションを出していた学校から、ハッキーの面接日の連絡があったのだ。

私は驚いて、それでも彼が入らないことには、他の兄弟も入れないだろうと思い、いそいそと面接に出かけていった。私たちには何の覚悟もなかった。だって当然入れるはずの学校だし、こんな小さな子供に面接もないだろう。とりあえず他の子供と一緒に遊べればOKなのねと軽く考えていた私は、とんでもない認識不足であった。

面接の日、彼は私から離れて、リセプションのクラスに入れられるということだった。お母さんはオフィスで待っていてもいいし、外にでて、後でピックアップしても良いけどどうすると聞かれたので、どのくらいの時間ですかと聞いたところ、45分くらいかしら、と言われて、私はどっひゃーになってしまった。うちのデレデレハッキーが45分間も私と離れて、初めての場所で、へらへら喜んで遊ぶワケがない。

アドミンの先生は、お母さんも最初のうちだけついて行って、彼がセトルしたら教室から出てきたら、と言って下さったので、私はハッキーと一緒に教室にのりこんだ。で、そこから私は一歩も出ずに小一時間過ごしてしまったのである。

先生は冗談まじりに「こんなに無口な子は今までに見たことがなーい」とおっしゃったけど、冗談ではなかった。ハッキー情けなさすぎ。一言も話さないし、私にべったり。私はすっかり他の子供たちと遊んだりと、にわか先生もどきで喜んでいたのだが、彼はすっかり目が冷め切っていて「この学校いやだ」と言い出した。だからってー、一言も話さないなんてないでしょー、と思いつつ、最後に先生が一言。

See You Another Time!!!!

深読みすれば(深読みしないでも)別の機会にねーっ、てことだろ、要は! 落ちたなこれは、と思いつつオフィスに向かった。アドミンの先生に一応確認してみた。これは何を試すテストなの?と聞いたところ、「彼の英語がどの程度かをみるためのもので」とのこと。えー、うちのハルキ、実は一言も話さなかったんで、と言ったところで、その方曰く、「そーね、一言も話さなかったんじゃ、ちょっと難しいわね。でも先生が何とおっしゃるか聞いてみなきゃ」

とりあえず彼にはモンテッソーリがあるし、と軽く考えていたので、じゃ、プレップの学年に再度面接を受けて入れるという可能性はあるのかしら、と聞いたところ、それはもちろん大丈夫、とのことであった。

その後、子供たちと全員でマクドでお茶をした。子供たちはハッキーをサカナにワイワイガヤガヤといつもと同じ様に楽しそうにしていた。私はそれを上の空で見ていた。私には決断すべきことがあったのだ。もう、この学校にこだわるのはよそう。

ハッキーが落ちた(かどうかはわからない。結果的にその後こちらからキャンセルをかけたので、彼の合否は闇のまま)のが理由なのではない。ハッキーがごねたお陰で、私は一時間この学校の授業に潜入することができたのだ。そして気づいたことがあった。これはもう、理論でどうこう言える問題ではなく、人間の本能的(生理的)なものから来るものなのだと思うのだが、その学校の、何ともいえない

ド私立

な雰囲気が、私には耐え難かったのだ。木曜日だったにも関わらず、幼稚園児であるはずの子供たちが来ている制服が、全員とも「クリーニング仕上がり」だったこと。話す言葉、立ち居振る舞い、特に女の子から来る「私って、お金持ちのお嬢様育ち」という雰囲気が、我が家の子供たちの肌に合うとは思えなかったこと。オフィスで待たされていた他の子供たちが、何とも言えず居心地悪そうにしていたこと。待って待って、それでやっと入れる学校が、実は私たちが本当に望んでいた学校ではないかもしれない、そう思うとやるせなかった。正直言って、待つことは私にとっては苦ではなかった。それが子供たちにとってベストな環境であれば。でも。子供たちに今までとは違ったストレスを与えそうだった。私は何を望んでいたのだ。何を待っていたのだ。ネイティブが多いというだけで、学費が高いというだけで、質の高い教育だなんて、簡単に計れるもんじゃない。それはそれぞれの家庭が、それぞれの価値観で決定すべきこと。客観的な尺度があるわけがないのに。

私はいつも小学校の間は、お勉強がどうのこうのより、お友達と毎日楽しく思いっきり遊ぶことの方が大事だと思い続けてきた。それなのに何だ。香港に来て、何やらネイティブライクなインターナショナルスクールに入ることが、質の高い教育だと思う様になっていってしまった。情けない。あー、なんて私は情けないヤツなのだ。

マクドを後にした私たちは、一路、某カナダ系のインターナショナルスクールを目指した。そこはノンネイティブを積極的に受け入れていることから、自ずとネイティブスピーカーの割合が少なくなっている。以前メールで問い合わせた時には、全員の学年に空きがあると言われていたので、とりあえず見に行ってみようと思ったのだ。

この日の感動を、私は一生忘れないかもしれない。住宅地の地階を利用した玄関を入った。オフィスの場所が分からず聞いてみると、満面の笑顔で案内して下さる方がいた。中に入って驚いた。ないと思っていたグラウンドが目の前に広がっていた。時はリセスとみえて、子供たちが所狭しと遊んでいた。その多くはアジア系の生徒だった。それを見て涙がこぼれそうだった。某インターは中に入った途端、いきなり西洋社会になってしまう。どこをみてもブロンドだらけ。だけどここは、まさしく香港、アジアだ。アジアなんだから、アジア人が一杯いて当然じゃない。でもみんな、英語しゃべってるじゃないか! 何の問題もなさそうに思えた。遊んでいる子供たちが、本当に楽しそうに見えた。

オフィスの方の対応も素晴らしかった。みんな笑顔で楽しんでいる様に見えた。私はすっかりその学校が気に入って、自分としてはここに決めたと思った。

月曜日が休日だったので、火曜日にアプリケーションを提出。入学可能性についてしつこく聞き出したところ、99%は大丈夫でしょうと言われたのを受けて、先のインターナショナルスクールには全員のアプリケーションをキャンセルする様に願い出た。

オフィスでは、とにかく一日でも早く入学したい旨を伝えたところ、最短で、木曜日に面接、来週の月曜日から登校という方向で話を進めて頂いた。

今日の面接では、ダンナが出張中なので、4人の子供たちと一緒に、私がお話をうかがう事になった。面接といっても、複雑なことはないんですよ、ただ、

なぜこの学校を選んだのか
子供たちはどの学年に入るのか

というお話をするだけなんですよ、と先生はおっしゃられた。結局、この面接で話題になったのは、どこでこの学校のことを知ったのか、子供たちはどの学年に入るのか、そして来年度(9月)からの学年はどうするのか、ヘリテージランゲージは何の言語を選択するのか、ESLは必要か否か、教科書のこと、それぞれの子供たちの担任の先生(すでに決まっていて、ウェブを使いながら紹介して頂けた)、タイムテーブル、その他、こちらからの質問に答えてくださるという形で、アセスメントとは全く違うものであった。

某インターでは何も話さなかったハルキだったが、兄弟一緒という気安さもあって、しっかり英語で答えていた。カレンダーの紹介で、今週末にはスリープオーバーもあるんだよ、という話を伺っていたら、タカシが突然、行きたい行きたい!と手をあげたので、先生は、もし希望するのだったら、特別に彼が参加出来るようにしても良いのだが、全てが初めての環境でその上にスリープするんだから、ちょっとお勧めできないかなー(笑)と冗談交じりにおっしゃって下さったので、子供たちは全員、この学校は僕たちをウェルカムしてくれるんだと理解して、すっかり気に入った様子。

それからオフィスに戻り、アクセプタンスレター、インボイス、スクールバスなどについて詳細に話を伺った。一家族から4人の子供たちが入ってくるなんて、その学校史上初めてだとも言われた。それから学校内を案内して頂き、それぞれの子供たちも担任の先生とお会いすることができた。

制服を買って、家に帰ってファッションショーをしている子供たちを見ていると、本当にこの選択で正しかったのだとしみじみと思った。これでやっと香港生活、一歩踏み出せそうだ。

Posted by akemi at 2005年05月05日 22:20

Comments

詳しいいきさつ読みました。
オーストラリアインターだけでなく、すべてのインターナショナルスクールは学費が高いので地元民が簡単に入れるわけではなく、どうしてもお金持ちの子供たちが大半になってしまうと思います。
こちらの金持ちは家にメイドをおいていて躾の問題もあいまいです。そのあたりが私もひっかかっていましたが、今の学校はもちろんめちゃくちゃな金持ちも多いですが、住んでいるエリアが一般的な家賃のところだったため、そこでつきあう友達はみな似たような環境で違和感はなかったです。
「白人が多い方が良いインター」という点は、実は私も最初そう思っていました。だからKennedyというESFの学校へ移れたときは嬉しかったです。
でも入ってみると勉強のレベルはデリアよりずっと低いし、子供たちの質も上のような理由(金持ち)で躾がなっていない子があふれていたんです。
実はデリアは子供の躾にも結構厳しいです。
ESFに入れてみて良かったと感じたのはセカンダリーにあがってからかもしれません。
学費は高いけれど質の良い先生と贅沢すぎるファシリティーの元で学べる環境が気に入りました。

デリアは若い先生が多いため学校の雰囲気が明るくて、この辺も年寄り先生が多いESFとは違う点ですね。

これから香港での教育についてあけんさんがどう感じられるかBlogを読むのが楽しみです。

Posted by: Junpei at 2005年05月06日 10:36

Dear 朱美さん:

やったね。遂に子供たちの学校決まったね。それも、兄弟姉、全員一緒に入れる学校がね。あんなに、苦労して、いろいろと足繁く通いながら、なかなか、決まらなかったのが、ひょんな事から一気に解決しましたね。

タイミングって、やっぱり大切だよね。それに、ご主人がいない間に。すごいね。がんばったね。
これで、子供たちも学校生活が始まり楽しそうだね。
そういうと、ジョシュアの誕生日が今日でした。明日はたかし君の誕生日だよね。土曜校では誕生日の子にクラスの皆から、メッセージ、寄せ書き、手紙をもらうそうです。ジョシュアは楽しみにしています。同じクラスに、次郎長の長尾宇宙(そら)ちゃんが居て、彼女がたかし君と同じ誕生日ですよ。
ジョシュアの誕生日パーテーを親しい家族、友人等を招いて明日の晩我が家で行います。ジョシュアは夜に友達と遊べて一緒に食事が出来るのを楽しみにしていますよ。
それではたかし君にHappy Birthday!!と伝えて下さいね。

それじゃ、又ね。

秀子。

Posted by: Hideko Cabaj at 2005年05月06日 23:25

Junpeiさんへ

いつも色々と教えて頂き、ありがとうございます!
私は今でもESFの学校が良いと思っています。それはやはり見学に行った時の雰囲気が、オーストラリアの公立学校とよく似ていたからです。多分勉強のレベルも同じくらいなんじゃないかなと思います。ESFの設立趣旨からすると、ESLなどのサポートがないため、英語力をみるための面接があり、反対にその他(算数など)のテストがないのも、非常に理にかなっていると思います。イギリスをはじめ、ネイティブスピーカーの子女が香港にて、母国と変わらない英語での学習環境を提供するためのものであって、ノンネイティブが英語を勉強する場所ではないからです。そういう意味で、Delia や Sear Rogers などの私立校の存在意義があるのだと思います。今回の学校選びで、我が家の子供たちの英語力を冷静に判断する機会を得て、ラッキーだったと思います。セカンダリーの学年になったら、色々と考えなければならないだろうなとは思っています。どちらにしても長い滞在ではないと思うので、教育の一貫性を保つということで、できれば転校は避けたいなと、今のところは思っています。

いつもBLOGを拝見させて頂いています。今後とも宜しくお願い致します!


秀子さんへ

ジョシュアくん、お誕生日おめでとう! 秀子さん、いつもメッセージありがとうございます! 皆さんお変わりありませんか? うちのタカシのバースデープレゼントは腕時計でした。寝るときも肌身離さず、てな感じなので、親としては嬉しいですね。タカシをはじめ、家族全員とっても元気です。メルベンのカラっとした夏が懐かしいです! ここのところ毎日びしょ濡れになって履く靴がないよーっ状態ですが、繁華街まで歩いていける今の環境は、とても刺激的です。Tim Tamも、Sakataも、Puraミルクも、リリデールチキンまで、オーストラリアのもの、何でも揃う国です。ちなみに、とうとうクランプラーを輸入販売しているお店を発見!なんと、私も知らなかったニューモデル(特にパープルのが最高!)も出ており、値段も何故かメルベンより安い様な気が….(税金分かしら?)。それでは、これからもよろしく!

Posted by: あけん at 2005年05月10日 22:09

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