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2005年02月15日
大学でrefund
大学をやめなければならない。香港転勤が決まった数日後、退学のための手続きに行く。
といっても私は既にグラジュエートディプロマを修了して、そこからマスターへと切り替えた新入生と見なされるので、退学にはならない。ただ単に、支払った3科目分のお金をリファンドするための申請書を提出すれば良いらしい。しかし、インターナショナルブランチのスタッフが突然、とんでもないことを言い出したのだ。
「アケミ、リファンドしても半分しか戻って来ないの、知ってるわよね?」
えーっ?知らない知らない! と大騒ぎ。彼女曰く、
「将来大学に戻って来る予定があるなら、その時まで保留にすれば、そのまま全額使えるから、その方が良いと思うんだけど、戻って来る予定はある?」
将来、私だけ単身戻って来る可能性もゼロではないかしら、などと想定しつつ、3年後くらいなら、あるかなぁー、と生返事。しかし、彼女は、そこまでは待てないわ、例えば来学期だとか1年先とか、その程度なんだけど、と続ける。うーん、そこで私は突然、とんでもない代替案を提案してしまった。
香港にある提携校にトランスファーできるかしら?
うーん、これはさすがに前例がないらしく、何度もマネジャーに聞きに言って下さったが、どうも結論が出ない。ちょっと書類を預からせてね、結論が出次第、電話するから。あ、ダンナさんが香港に転勤になったっていう証明出せるかしら?
ということで、その証明書も会社の方のお計らいで、即作成して頂けた。それを持って後日出かけるも、
うーん、まだ結論出ないんだけど、香港のどこの大学のどのコースかわかる?
と聞かれる。実は同じコースはないのだが、コンピュータサイエンスの修士があるので、そちらに切り替えられるかしらん、と提案。実はもうSAP以外の他のマスターをとる気はないので、学位目的ではなく、意地でもお金をドブに捨てるもんか、というノリで食い下がる。
待てども暮らせども、電話は一向にかかって来ない。メールでの問い合わせでは、一向にらちがあかないので、今日、再度殴りこみーっ。もう何度通ったかわからないオフィス。私の顔を見ただけで何の案件か分かる状態。電話待ってるんだけどー、とジリジリ責めてみると、彼女がとうとうダイレクトにマネジャーにかけあってくれた。
もどって来た彼女は何やら神妙そうな顔つきで、
「アケミ、今日はあなたにとってのいい日?それとも悪い日?どっち?」
などと聞いてくる。あーん、もうそんなにじらさないでよ、わかんないわよ、そんなこと、バッドニュース?
いきなり彼女がジャーンと笑顔を炸裂させた。
「アケミ、よくやったわねーっ。今日はあなたの人生において最良の日かも(そんな大げさな)。リファンドできますっ! よかったわねーっ!!」
つまり、結論として、全額戻って来るということになったのだ! 確かに後で調べてみたら、コース開始4週間以内のリファンド請求は、半額しか戻ってこない、と Refund Policyに書いてあったのに。でもダンナの転勤というのは、一種、不可抗力と見なされたのだろう。
家に帰宅すると、大学から2通の封書が届いていた。一通は、新入生に向けたオリエンテーションウィークに関する案内。私はまだ学生と見なされていたのだろう。そしてもう一通は、コース修了の証明レター。実はこのレター、卒業式直前に送付されるものなのだが、香港で就職活動するかもしれない、と勝手に思って緊急で発行してもらったものだ。それを見て感慨深いものがあった。グラジュエートディプロマ修了を正式に証明してもらった。マスターではない。このコースを選んだ時の気持ちを思い出した。私はここに永遠に住める人間ではない。私の本分はいつ転勤になるかわからない駐在員の奥さんである。時間の制約があったからこそ、見通しの立たない1年半のコースではなく、時間のかかるパートタイムではなく、1年間のフルタイムコースを選んだ。もし最初から修士を目指していたら、取得するサブジェクトが違うため、私の手元には「中退」という肩書きしか残らなかったはずだ。あぁ、これで良かったんだ。私は私なりの人生を作っていかなければならないんだ。多くの制約条件、与えられた環境の中で、自分なりのポジティブなベストウェイを見つけていかなければならない。そして私は、それを最大限にやりとげたじゃないか。オーストラリアでの生活に悔いはない。
今日、大学に行くためにノースブライトン駅で待っていたときのことだ。学生のときは、英語の分厚い本を目を血走らせて読んでいたためか、誰にも話しかけられることなどなかった。しかし今日、いつもは座らない駅のベンチのど真ん中に座って、しかも、日本語で書かれた香港の賃貸情報誌をボーっと読んでいた。突然、横に座ったオジサマが、どこから来たのか?と話しかけてきた。日本人でここに住んでいるんだけど、来月に香港にお引越しするんですよ、などと話したら、なんとそのオージーのおじさまは、中国や香港に何度も行ったことがあると話し始めた。アジア人という観点から見ると、彼よりも私の方が、はるかに中国に詳しくてもおかしくないはずなのだが、メルベン郊外の電車の駅で、白人のおじさまに英語で中国の情報を聞いている日本人のワタシというシチュエーションが、何となく意味も無く素敵なことに思えて、しばし彼との中国談義に感動。そして彼の口から北京のオリンピックの話が出た。これからの中国はますます発展して面白くなるだろうと、彼は私を鼓舞するかの様にGood Luckと最後に添えて電車に乗り込んでいった。心地よく背中を押される様な感じ。よーし。香港では初日からぶっとばすぞーっ!!
Posted by akemi at 2005年02月15日 20:25
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