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2004年12月12日

留学を考えている方へのアドバイスなどなど

実は、大学院に入る前、私はもう本当に英語力においてはギリギリで入っている。

入学前に、いろいろな留学関係の日記をサーフィンしていると、みんな決まってこう書いていた。「英語ができすぎて困るということはない。とにかく、ギリギリで入ったら後がしんどいだけで、単位をとれなくって無駄な一年を過ごすことにもなりかねない。とにかく、英語力だけは十分つけてから入学した方が良い」と。でも、私としては、違うことも考えている。英語力があっても、大学院の勉強ができるとは限らない。でも、英語が苦手でも、大学院の勉強はできる。これはどういうことかというと、スピーキングもリスニングもネイティブ並みだとしても、大学で一番ウェートがおかれる、リーディングやライティングができるとは限らないのだ。これはオーストラリア人だからといって、アカデミックライティングができるとは限らないのと同じ。日本人として英語圏に留学するのであれば、私の一番のおすすめは、数年かけて留学準備をするならば、ボーダーギリギリで「付属の英語学校の進学準備(アカデミックパーパス)コースに入学しないさい」と条件つけられたところで、留学してしまうのだ。とにかく行ってしまう。TOFLEやIELTSの勉強をしていた経験から言うと、試験のレベルというのは、あんな程度も出来なくって大学なんてきちゃいけないレベル、なのである。つまりあの程度を難しいなんて言っていたら、正直言って、大学の授業なんてついていけないと言える。しかし、しかしである。私は1年前、あの試験がとても難しいと考えていたし、一生到達することが出来ないレベルだと思っていた。つまり何年かけたって合格レベルになんて到達できっこない、私自身はそんなレベルだった。多分、あのまま試験勉強を続けていたら、未だに合格ラインに満たなかったんじゃないかとさえ思う。それほどに試験対策のための勉強というのは、近道の様で遠回りで、つまらなくって苦しい作業なのだった。それで結果が出ない。あきらめたくもなる。この程度で参っていたら、私、きっと大学なんて行けない。あきらめた方がいいかも、と思っていたに違いない。そしてあきらめてしまった人も沢山いるんじゃないかな、と思うのだ。でも、そんなギリギリのレベルで、まさに潜り込んだに等しい私だったのだが、おしりからでも必死でついていった。夜中に気が遠くなる様なリーディングの山の前でイスに座りながら睡魔と闘って、それでも授業がわからなくって電車の中でボロボロと泣いたり、ストレスのため深夜のラーメン食いがやめられず通産6キロ太ったりと、色々な修羅場も広げたが、当初の目的であったグラジュエートディプロマを修了することができた。

私が単位を落とさないで済んだのは、一重に、TAFEのアカデミックパーパスコースでアカデミックライティングを一通り勉強していたお陰だと思っている。大学が始まった途端に、最初のアサイメントが発表される。いきなり日本で英語の試験を受けてパスして入学した人にとっては、きついのではないかと思う。TOEFLの試験で書くのは、せいぜい300ワードくらい。IELTSでも450ワード程度。それをギリギリ、試験対策本に書かれているテク(高得点につながる構文を使うなど)を丸暗記して、とりあえず得点を叩き出した、というだけでは、なかなか書けるものではない。大体、エッセイで、I(私が)を主語にして書くことなどない。それでも、未だに、私はこう思う、というレポートを書く人も沢山いる。ネイティブでもだ。そして、エッセイの構成も重要なのだが、これも一度パターンを習得すれば、それほど難しいことはないのだが、やはり知っているのと知らないのとでは、大きく差が出る。大学に入ってからライティングの講座があるわけではない(時々、インターナショナルスチューデントのための特別講義などがあるが、大体、他の講義と重なっていて、ほとんど出席できない)

それから、大学に入ると、いきなりリーディングの嵐に耐えなければならない。どんなにTOEFLの試験勉強をしていたとしても、それとは読む分量が全然違う。しかし、自分の興味のある分野だけに、読んでいく中でどんどんと興味が持てる様になってくるので、それにも耐えていける様になる。TOEFLのリーディングの勉強が苦手でも、大学でのリーディングは出来る、そういうことは往々にしてある。時間がたつにつれて、同じ分野のことばかりを勉強しているため、用語にも慣れる。私は今では学期中に電子辞書を引くことはほとんどなくなった。(でも、ライティングの際に、スペースアルクにある英辞郎はしょっちゅう利用させてもらっている。すんごい優秀な辞書である。)

つまり、とにかく十分に英語の試験でハイマークをとったからといって、大学の授業が余裕かというとそうでもないが、ギリギリだからといって、全然ダメかというとそうでもない。大学に通いながら、英語力をどんどんとつけていけばいいのだ。

もともと英語に興味があって、NHKのラジオ講座なんかも熱心に聴いていた方は、きっと十分に英語力をつけていらっしゃるのだと思う。だけど、私の様に、英語にまったく興味も関心もなかったのに、ある日突然「英語で大学に行くのだ!」と思い立ってしまった方は、短期間に英語力が簡単にのびるわけではないので、「行くのだ!」と決めてから、実際に「受かった!」までに1年以上はかかるかもしれない。しかも、それで受かっても、大学が始まった途端に「ショック!」となるかもしれない。それならば、

1、 とにかくギリギリでもアカデミックパーパスにもぐり込む。そういうところは、無事修了できたら、自動的にコース入学が許されることも多いので、そういう大学を選ぶと、精神的負担も軽いかも。
2、 大学(又は院)に入学。アカデミックパーパスコースで学んだ、ライティング、ノートテーキング、プレゼンテーションスキルが存分に生かされるはず。
3、 あとは、コース中に、黙々と課題をこなす。授業はすべて録音して後で聞き返すと、課題に関する説明などで、聞き逃しを防げるので安心。(でも、そのうち講義を聞き返す時間的余裕はなくなって、全然聞かなくなってしまうのだけど、最初は効果的)
4、 最初の一学期が一番大変だというのは、多くの留学生にとっての共通認識のよう。だんだんと全てが楽になってくるので、とにかく先を考えずに、一学期を修了できれば、道は半分過ぎたも同然。

というのが、これから留学を考える方へのアドバイスである。もちろん、英語力をつけておくことに越したことはない。杉村太郎氏の著書を読んで、短期間にスコア叩き出して留学してやるぅ!と気合を入れている方々などに対して私が言えることは、短期間に叩き出したスコアと本当の英語力とは違うということを理解した上で(でも、逆に英語力が本当にあったら、もちろん試験ではハイマーク当たり前なのだが)、私の意見としては、本当の英語力が、たとえば3ヶ月でグンと上がることはないけれども、大学に入ってから、その大学院生活の中でどんどんと英語力をつけていくというスタンスで、十分やっていけると思うのだ。だって、私なんて、38歳で英語を始めて、しかも駐在員の妻として来ているだけなので、いつ帰国しなければならなくなるかわからないという、要するにここに居られる期間が限定されているために、英語力がしっかりついてから大学に入れるなら入ろう、なんて気持ちでいたら、駐在期間が終わってしまうということになりかねない。30歳も越えた方でMBA留学を考えている方などは、それこそ、時間的にのんびりしていられないのだろうと想像できる。だから、とにかく点を叩き出せ、とにかく入学の切符を何としてでも手に入れて、涙流しながらリーディングとライティングとプレゼンテーションをこなすのだ! そしたら、あんなに遠い道のりだと思っていた世界が、ぐんと身近に感じられる様になってくる。そして再認識するのだ。英語の勉強にキリなんてないのだと。要するに延々と勉強し続けたって終わらない。だから入り口のところでモタモタするよりも、渦中に入って苦しむ方が生産的だというのが、私の意見である。といっても、入学切符を手にするまでの苦しさは、私も十分承知している。もう二度とあの試験は受けたくないと思っているほどに、精神的にキツイものがあった。でも、大学院での勉強は、その苦しみを帳消しにするほどに、素晴らしいものなのだ。多分、日本の大学でしか学んだことがない人にとっては、全てが新鮮で一種感動すら味わう。学ぶ楽しさと苦しさを存分に味わえて、その上での達成感は、この歳になって、こんな想いをするなんて、と思うほどに熱いものなのだ。だからこうやって、みんなに勧めているわけだ。去年の今頃、苦しいけど諦めないで良かった。あぁ良かった。今年一年は本当にがんばった。さぁこれから、またまた英語力向上のために、悪あがきを続けるあけんであった。

Posted by akemi at 2004年12月12日 00:59

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