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2002年09月15日

日本人学校?それとも現地校?

 私は、自分自身小さい頃に、習い事が少なく、毎日遊んでばかりの生活を送っていたせいで、子供の習い事には、あまり関心がなかった。

だから日本で子供に英会話レッスンを受けさせるなどという発想もゼロであった。特に語学については、本人のモチベーションが大事なことと、あと、大人になってからでも習得できるものだから、子供のうちは「母国語をきっちりと身につける」ということにフォーカスすべし、という自論もあった。母国語で深く考えられないことを、まさか第二外国語で出来るはずがないという気持ちが強く、8歳、6歳、5歳という学齢期、しかも低学年の子供たちが3人もいる我が家としては、まず母国語の確立を第一に考えたいと思っていた。

 インターネットでメルボルン日本人学校を閲覧してみた。美しい校舎の写真を見て、うっとりとなっていた。小数先鋭。日本でも受けられなかった小クラスの授業を思い、私の子供たちは、ここでストレスなしに授業を受けていけるのねー。これだったら、登校拒否なんかもなさそうだし、私は英語の学習に専念できるわぁ〜!!そんな、うっとりの私に釘を刺す奴がいた。ダンナだ!

 「あけん、何言ってんねん。うちの子は現地校に入れる。」

 「達ちゃん、何血迷ってんねん。うちの子、英語なんてしゃべれへんで」

 「お前なぁ、こんなチャンス滅多にないで!日本の教育受けんで済むっていうのに、何考えてんねん。ドアホ。オーストラリアに行ってまで、なんで日本の生活を引きずらなあかんねんっ」

 「だって、達ちゃん。子供にとっては母国語の確立が大事だって、いっつも言ってるやん。週1回英語レッスンに子供を通わせるのなんて、ナンセンスだって言ってるやん!!」

 「あのな、オーストラリアの教育を受けられることの方が、いろんな人間がいて、いろんな考え方があって、せせこましい日本人的な考え方やない人がいっぱいいるところで育つ方が、よっぽど子供の教育にはええで。そら、オーストラリアの教育を日本語で受けることができるんやったら、それがベストや。そやけど、そんなん、ないやんか!英語の習得が目的ではないけど、話せて邪魔なもんでもない。それよりも、オーストラリアの教育で得られるものの方が、ずっと多いと俺は思う。よって、オーストラリアの現地校の情報収集をしなさい。以上」

 と言い放って会社に行ってしまったのである。私は、私自身が小さい時に引っ込みじあんで、消極的な子供だったから、転校するだけでも震え上がりそうなのに、しかも言葉が全く通じないところに子供をぶちこんで、子供がノイローゼにならないわけがない!そんなストレスを子供に与えて良いものなのか!おまけに子供が登校拒否にでもなろうもんなら、私の英語学習計画も頓挫してしまうではないかー(と、かなりエゴ)!

 それから図書館に行って、オーストラリア関係の本、とりわけ教育に関するものを片っ端から借りてきた。そして、子供にもそろそろ伝えないといけない、と考えはじめた。しかし、何故、自分たちは日本人学校に入れないのか、という疑問にも答えなければいけない。私たちに、その答えはあるが、子供たちが理解できるかどうかは、わからなかった。そして、私は最終的にこう子供たちに伝えた。

 「あのね、日本人学校は私立なのよーっ。うちさー、子供が4人もいるから、私立は無理だよねーっ。だって、すっごい、一年間に何百万もかかるのを、3人も行くんだよーっ。そんなとこいけるわけないよねーっ。だから、うちは、日本にいるときと一緒で、公立の現地校に行くしかないのよ。あー、残念ねーっ。うち4人も産んじゃったもんねぇ〜!!」

 予てから、子供4人というのは、食費もかかるし、他の家よりも、おやつ代だって2倍くらいかかっているし、というのを体感している子供たちは、「うーん、私立は不可能だよねーっ」という感じで妙に納得している様子。

 それでも現地校で不適応を起こした場合、日本人学校への転校も勿論念頭に入れてある。そのための手続きのための書類も、日本で通っていた学校からもらっておいた。後期の教科書も手に入れて、子供が黄信号を出して無理だったら、日本人学校もある、それでもダメだったら自宅学習もある、それもうまくいかなかったら、日本に戻るということも考えた(たぶん、ダンナは考えてなかったと思うが)。種々の可能性を頭の中にリストアップして、その対応法もイメージトレーニングしてみた。とりあえず、トライしてみなければならない。

 オーストラリア関連の書籍によると、オーストラリアは移民の国であるからして、大抵どこの学校にもESL(English as second language 英語を第二外国語として学ぶための)授業を持っているらしいということがわかった。それほど移民が多いのと思うと気持ちも和らいできた。何とかなりそうにも思えてきた。

 そして日本人学校の生徒数と、日本語補習校(土曜日に日本の国語と算数を補習する学校。主に現地校に通う日本人の子供たちが通う学校)の生徒数を比べてみて驚いた。信じられないことに、圧倒的に現地校に通う子が多いではないか!!ということは、英語を話せない日本人であっても、現地校に通って、何とかやっている人が、これほどに多いわけだから、うちの子だって大丈夫なんじゃないかしら、と思えてきた。

 メルベンに着いて、家が決まった時、あぁ、これで子供たちの学校も決まったな、そう考えていた。特に私たちが住んでいるブライトンというサバーブは、日本人が多く住む地域でもあり、どの学校に行ってもESLがありそうだった。見学に行った時も日本人らしき子供を何人も見かけたので、家探しに疲れ果てた私は、もう学校は、あの日本人が多そうな学校でいいわ、そう思い始めていた。私の最初の意気込みは、家探しのストレスで消え去ってしまっていたのである。

Posted by akemi at 2002年09月15日 18:42

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