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1997年02月02日

砂が食べたい

 妊娠も後期に入った。

私が妊娠中いつも困るのは、この「砂が食べたい」という感覚だ。これだけは友人知人の共感を得られず、不気味に思われてしまう。 しかし、本当に砂が食べたくて仕方がないのだ。自己分析するに、「ミネラル、 カルシウムなどの栄養素が不足しているのではないか」と思うのだが本当のところはわからない。

 最初の妊娠の時には、ソウルのアパートのコンクリートにもたれかかるフリをしてかぶりついた事が本当にある。二度目の時にはたまらず公園の砂を少し失敬して食べてしまった事もある。それでも耐えられずにもっとマシなものはないか、と考えた末に、「タマゴの殻」の存在に気付き、臨月までバリバリ食べていた。

 そして今回、またまたたまらなく砂が食べたくなっている。今までに試したものをあげてみると、

 炊いていない米、炭(これは知人から炭を食べたくなる人もいるらしいですね、と言われて、「おお!美味しそうだ!」と思い試してみた)、ゴマ、粗塩 (これは塩辛かった!)などなど。

 砂を食べたいという欲求が強くなってくると、今度は壁のにおいがたまらなく美味しそうになったり、カビ臭いのもいいな、とか思い始めた。お正月に行ったお寺で、お線香の煙を思いっきり口の中に含んでみたら、とっても気持ちよかったので、もしや、と思っていたら、実家でパカパカふかしている父のたばこの煙が美味しそうに見えてしまった。「タバコすったろか」と生まれて初めて思った。部屋の隅に滞留している埃の塊も食べてみたくなった。これは本 当に身体に悪そうだからやめておいたが、もうどうしようもないところまで来ている。だから毎日、お米をバリバリ食べている。ダンナは「お願いだから、子供の見ている前でだけはやめてくれ」と言っている。しかし、ダンナは優しいところもあって、予てより「ねぇ、食べてもいい砂ってどっかに売ってないかなぁ」などと言っている私のために、インターネットで「食用砂」というものを検索してくれていたらしい。(結果、あるわけないでしょ。)

 先日行った保健所には「チョーク」が置いてあった。突然「おお!これも美 味しそうだ!」と思って箱を見てみると「無害」と書いてあったので、本当に食べたろかと思ってしまった。あぁ、はやく普通の感覚に戻りたいよぉ。

Posted by akemi at 1997年02月02日 18:42

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