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1996年06月21日
姉弟関係は複雑系
タカシの風邪をこじらせてはいけないと思い、小児科に連れていく決心をした。
他の患者さんからの病原菌をもらうことを嫌い、朝一番に出掛けていった。ついでにカオルも見てもらう事にした。タカシを抱っこしていたので、カオルは一人イスに座り診察を受けた。2歳6ケ月だから、まだママに抱っこされて診察しても良い年齢だと思うのだが、彼女は既に「お姉ちゃん」としての自覚が出来てしまっていて、時々気の毒になってしまう事もある。私は意識的に彼女の事を「お姉ちゃん」とは言わない様にしている。例えば4歳くらいであれば、「お姉ちゃん」も理解できるのかも知れないが、1歳5ケ月で「お姉ちゃん」になチてしまったカオルには、きっと理解できないだろうと思ったのだ。
「お姉ちゃん」は「パパ」「ママ」と同じで立場を表す呼称なのだが、この辺りは理解しきれないだろうと思ったり、私にとっては、どちらが上か、という事は問題ではなく、ママとカオルはタカシ経由の関係でなく、いつでも一対一の直接的な関係だという事を彼女に知ってもらいたかったのだと思ったり。それでもカオルは勝手にお姉ちゃんになってしまう。一人で何でも行動し、タカシの面倒を見たりする。タカシが悪い事をしようとすると、私よりも先に「タカちゃんダメ!」としつけにかかる。
だから、時々カオルがタカシの事を腹いせにどついたりするところを見ると、口では「ダメよ」と言いながら、心の奥ではほっとしていたりする。あまりにも「お姉ちゃん」になってもらっては、こちらとしても辛いのだ。そして、タカシという人間は、次に弟か妹が生まれない限り、永遠の末っ子状態が続くのだ。既に現在1歳1ケ月なのだが、何をしても可愛い。親の要求水準は限りなく低く(笑)、積み木が一つ重ねられても「タカちゃん、やったね!」と絶賛されてしまう。
廊下をトコトコと歩く後ろ姿だけで、親をウルウルさせるのだ。カオルにしてみれば面白くないに違いない。自分でも偽善者だと思うのは、そんなカオルをフォローするためにスキンシップ・サービスをしてしまう事があるのだ。好きで好きでたまらなくて思わずブチューとキスしてしまう時もあるが、最近は、「あ、ちょっと拗ねてるかなぁ」と思った時に、「カオちゃん、抱っこしてあげよっか」と言って意識的に抱っこしたりする。それでもいいわ、と全てを知りながらカオルは私のウデの中に飛び込んでくる。男女の愛情の駆け引きに似ている。
そういう事をしていると、今度はカオルの事がいじらしく思えて、もっとぎゅっと抱き締めたりするのだが、カオルの方は、「もういいよ。カオル、遊ぶから」と私の腕を振りほどく。あぁ、切ない。 晩になって、ダンナの会社のソウル支店に勤める現地スタッフのCさんが退職されるという事で、日本出張中の今日、我が家で送別会を行った。近所に住む先輩御夫婦と、会社の同僚の女性2名と、そのCさんが我が家にやってきた。カオルとタカシの風邪が心配だったが、外遊びが出来ずに不満タラタラの二人は、一気にゴキゲンになった様だった。カオルは、先輩御夫婦の間にチョコンと座って、「ウォーリーを探せ!」をやっていた。いつもなら、2ページくらい見たところで、他の本に目移りしてしまうはずが、何故か今日に限って、何度も何度も遊んでもらっていた。先輩御夫婦の盛り上げ方がカオルには嬉しかったのか、その日はずっと「ウォーリー」三昧だった。
Posted by akemi at 1996年06月21日 21:43
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